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【2025年度版】使える「Discord bot」14選!Web3・NFTプロジェクトにもおすすめ

Web3・NFTブームとともに、再び注目を集めているオンラインチャットツール「Discord(ディスコード)」。2021年時点で全世界の月間アクティブユーザー数は1億5,000万人以上といわれており、ここ数年で急成長しています。
元々は、オンラインゲームのユーザーが音声を繋ぎながらプレイできるものとして人気を集めていたツールでしたが、企業がバーチャルオフィス的に活用するケースや、オンラインコミュニティの形成を目的に活用するケースも多くみられるようになりました。
そこで今回は、NFTプロジェクトの立ち上げにも必須になりつつあるDiscordに欠かせない、おすすめのbotを厳選してご紹介いたします。
すでにDiscordでコミュニティを運営されている方、これから立ち上げようと思っている方も必見です!
▼こちらの記事ではDiscordの使い方について詳しく解説しております。ぜひ一緒にご覧ください。
- 「Discord(ディスコード)」の始め方・使い方を徹底解説!〜参加編〜
- Discordの「サーバー」の立ち上げ方、設計を事例を元に学ぼう 〜基礎編〜
- 【管理者向け】Discordサーバーの管理機能を徹底解説&総まとめ!イベント運営のノウハウも
- 【おすすめツール10選】Discordをもっと便利に!AI画像生成やNFTの管理も 〜応用編〜
- Discordの活用事例を総まとめ!6つのWeb3.0プロジェクトに聞いた、コミュニティ運営ノウハウ
<目次>
- Discordの「bot」とは? 導入方法やセキュリティリスクは?
- Discord botの探し方と、サーバーへの追加方法
- Discordを圧倒的に便利にするおすすめbot【14選】
- 海外でも定番!汎用性の高い「MEE6」
- 日本語対応!迷ったらまずはこれ「ProBot」
- お問い合わせフォームの作成なら「Ticket Tool」
- ウォレットを持っていない人にも暗号資産を送信できる「tip.cc」
- 統計機能でサーバー全体を管理「Statbot」
- バックアップ機能でサーバー情報を保存、復元「Xenon」
- プレゼント企画・抽選の実施なら「GiveawayBot」
- ウォレットを接続してNFTを鍵化「Collab.Land」
- タスク管理が簡単!ポモドーロの設定も可能「Tstudy」
- Discordにセキュリティ対策は必須!「Auttaja」
- ホワイトリストの管理なら「2.5 Whitelist Manager Bot」
- リアクションで自動的に役割を付与する「Carl-bot」
- 複数のウォレットアドレスを登録できる「ウォレット接続くん」
- メッセージの投稿を予約できる「Reminder Bot」
- 【番外編】DiscordをDAO化できるツール「Niwa」
※<編集部より>本記事に掲載している情報は、記事公開時点のものになります。アプリのアップデートにより情報が記事公開時と異なる可能性がございますので予めご了承ください。記事の内容についてご意見や修正のご提案がございましたらこちらまでお願いします。
Discordの「bot」とは? 導入方法やセキュリティリスクは?
Discordのbotとは、いわゆる「拡張機能」のようなものです。外部サイトなどで公開されているbotを追加することにより、自身が管理しているサーバーで利用できる形です。
例えば、以下のような機能を備えたbotがあります。
- ウェルカムメッセージをカスタマイズできるbot
- 新規参加者に自動的にロールを付与するbot
- 荒らしやスパム対策をしてくれるbot
- 簡単に投票を実行できるbot
- チャットを多言語に翻訳するbot
- サーバー情報のバックアップをとるbot
- タスク管理ができるbot
- チャット上で簡単なゲームを構築するbot
- サーバー内のユーザーのアクティブ具合に応じてレベルを付与するbot
- NFTの価格やイーサリアムのガス代を表示するbot
Discordは基本的に無料で、参加人数にも上限がないため数百〜数千人規模のコミュニティになることもあります。その場合、運営メンバーだけでコミュニティ内の交通整備を行うことは難しく、botを活用してモデレートしているケースがほとんどです。
botを追加すると、「スラッシュコマンド」で利用できるようになります。各コマンドの説明も表示されるため、すべてのbotのプレフィックス(頭文字)を覚える必要がなく、簡単に始められるのも利点です。
(※ただし、botによってはスラッシュコマンドに対応していないものもあるので注意が必要です)
▼メッセージの入力欄に「/(スラッシュ)」を入力すると、コマンド一覧が表示される
botは多機能かつユニークで便利である一方で、利用時には注意も必要です。
昨今、bot経由でのサーバーのハッキングや、ダイレクトメッセージ機能を通じたフィッシング詐欺も多数報告されています。
過去の事例として、NFTコレクション「Bored Ape Yacht Club(BAYC)」のDiscordコミュニティでも2022年の4月にハッキングが発覚し、フィッシングを狙ったリンクがパブリックチャンネルに投稿されたと公式が報告しました。
内容としては、「エイプリルフール限定NFTの作成」を促すリンクが貼られたとのことで、このリンクをクリックするとユーザーのNFTやウォレット情報が盗まれる可能性があったとのこと。
運営を装ってダイレクトメッセージを送ってくる場合もあるので、少しでも怪しいな…と感じたら該当するサーバーの管理者にまずは連絡、不明なリンクはクリックしないように注意しましょう。
▼DMを通じて送られてくる場合もあるので要注意
※出典:Discordでの仮想通貨詐欺 – kaspersky daily
Discord botの探し方とサーバーへの追加方法
Discordのbotは一つの機能に特化したものや多機能なもの、作業を簡単にするものやゲームで遊べるものまで、多種多様なbotが存在しています。
そこでまずは、Discord botの探し方をお伝えしていきます。ぜひ、お気に入りのbotを見つけてみてくださいね。
①Discordの「App ディレクトリ」機能から探す
「App ディレクトリ」は、Discord上でbotの検索・追加ができる機能です。Appディレクトリは、サーバーの管理者権限を持つ所有者とモデレータのみ利用できます。
任意のキーワードで検索できるのはもちろん、「ゲーム」「エンターテイメント」「管理とツール」「交流」「ユーティリティ」の5つのカテゴリに分類されており、利用目的に合ったbotと出会えます。
②Discord botのランキングサイトで探す
botのまとめサイトやランキングサイトからも探せます。おすすめは「Top.gg」というサイトで、「#music」「#game」などのハッシュタグやキーワードから検索できます。
人気のbotをランキング形式で閲覧できるので、明確に「こんなbotが欲しい」という目的がなくとも、眺めるだけでも新しい発見があります。
③色々なDiscordサーバーに参加してみる
一般公開されているDiscordのサーバーに参加し、利用されているbotをチェックする方法もあります。
Discordのbotは海外製のものも多く、使い方がわからないこともあるので、どのように活用されているかを学ぶことも可能です。また、botのハッキング情報もサーバー内で共有される場合が多いので、情報収集のためにもいくつかのサーバーに参加しておくと良いでしょう。
それでは早速、気になるbotを見つけたらサーバーに追加してみましょう!
追加方法は、まずDiscordアカウントにブラウザ上からログインし、botを追加したいサーバーの管理者権限を持っていることを確認します。
そして、追加したいbotの公式サイト(サイトがない場合もあります)に飛ぶと、トップ画面に「Invite」や「Add」「Start」等のボタンがあるのでクリックします。
▼試しにミームbot「DANK MEMER」を追加してみます
遷移した画面に従って、botを追加したいサーバーを選択し認証ボタンを押します。該当するサーバーを開き、メンバー一覧に表示されているのが確認できたら完了です。
設定などが面倒臭そう…と思われるかもしれませんが、何か一つでも追加してみるとすぐに感覚がつかめるはずなので、ぜひ試してみてくださいね。
ここからは、Discordを圧倒的に便利にするおすすめbotを14個ご紹介していきます!
1.海外でも定番!汎用性の高い「MEE6」
水色のニコちゃんマークが印象的な「MEE6」。すでに、いくつかのDiscordコミュニティに参加したことがある!という方は、見かけたことがあるのではないでしょうか。
MEE6は、大規模サーバーの運営に役立つ多機能botです。具体的な機能としては、入退室のメッセージやコマンドを独自に設定できるほか、レベルの付与、禁止ワードの設定、定期的なメッセージの配信、AIによる画像の生成などなど…最も汎用性に優れているbotといっても過言ではありません。
▼【例】絵文字の追加機能
ボイスチャットの録音の録音も可能で、録音したデータは音声ファイルとして共有できます。ミーティングやラジオ配信などのアーカイブデータを作成する際に便利ですね。
「Monetize」機能を利用すると、サブスク機能を設けることもできます。Apple Pay、Google Pay、PayPalなどのアカウントを利用すれば、お金の受け取りが可能とのこと。
さらに、Web3プロジェクトには嬉しいのが「Web3 Subscription」メニューではないでしょうか。基本的に有料ではありますが、NFTプロジェクトに便利なプラグインが多数用意されています。2025年3月時点で、料金は月額13.99ドルとのことです。
その機能は主に以下の通りです。
- NFTコレクションの詳細を表示(売上やボリューム、最低価格、所有者などを表示)
- 暗号資産の統計を表示(現在価値、時価総額)
- ガストラッカー
- ゲーティング機能(特定のNFT保有者にロールやチャンネルアクセス権を付与、譲渡時に自動的に削除)
最後に、MEE6はAI機能も搭載しており、画像生成が可能であるほか、ChatGPTを利用したチャットbot機能まで搭載されています。
また、ユニークな点がbotに人格を与えられる点で、例えばヨーダやマリオ、シンプソンといった有名キャラクターの特徴を反映できます。これはかなりワクワクしますね…!
2.日本語対応!迷ったらまずはこれ「ProBot」
多機能botでもう一つおすすめなのが「ProBot」です。こちらは日本語に対応しているのに加えて、MEE6よりも無料で利用できる機能が多くあります。
例えば、入退室のメッセージ(画像の設定も可)の送信はもちろんのこと、自動返信やレベリング機能、メッセージ数や参加・脱退メンバー数などの推移を確認できる統計機能も備わっています。
リアクションロール機能では、参加者のリアクションに応じて自動的にロールを付与することも可能です。新規参加者に勝手に付与してくれるので、サーバー規模が大きくなってきたら利用したい機能です。
また、ProBotのユニークな機能が「プロフィールの背景」です。有料機能ではありますが、用意された様々な画像から好きな背景を設定できます。人気アニメのキャラクターから、海外ドラマの登場人物まで幅広く用意されているので、お気に入りが見つかること間違いなし、です!
日本語に対応している点や無料で利用できることを踏まえても、どのbotを入れようか悩んだ際には一度試していただきたいbotです。
3.お問い合わせフォームの作成なら「Ticket Tool」
「お問い合わせフォーム」の設置におすすめのbotが「Ticket Tool」です。Googleフォームを使ったり、ダイレクトメッセージで個別に対応したりせずとも、サーバー内ですべてのやりとりを完結できます。一つの問い合わせに対して複数人で対応できるのも便利な点です。
問い合わせフォームは任意のチャンネルに設置することができるので、あらかじめ設置用のチャンネルを作成しておくと良いでしょう。
▼問い合わせフォームの作成画面(ブラウザ)
設置後に表示される「?Create ticket」のボタンを押す事で、問い合わせが可能になります。ボタンを押すとプライベートチャンネルが自動生成され、該当するチャンネル内で運営とメッセージのやりとりが可能になるという仕組みです。
自動生成されたチャンネルを見ることができるのは、ボタンを押したユーザーと管理者権限をもつ運営者、事前に設定したロール(役割)が付与されたユーザーのみです。
パネルの名称変更や複製、削除などはブラウザからできます。ほかにも、一人が作成出来るチケット数に上限を設ける、チャンネルを一般公開するといったことも可能です。
また、2025年2月のアップデートでは、Googleドライブとの連携でチケットの自動バックアップ保存が可能になったり、カスタムコマンドのDM送信対応など、その利便性を向上させています。
4.ウォレットを持っていない人にも暗号資産を送信できる「tip.cc」
「tip.cc」はウォレットを持っていない人にも仮想通貨をチップとして送信できるbotです。送信時の最低料金はなく、手数料もかかりません。また、同時に複数のユーザーに渡すことも可能です。
tip.ccは、Bitcoin、Ethereum、Polygonなどの500種類を超える暗号通貨をサポートしています。チップを送信できるbotはいくつか存在しますが、サポートする暗号通貨の数はtip.ccが最も多いとされています。
また、ゲームを通じてチップを配布できる機能や、マイニングをしたい人向けのツールも提供されています。
▼対応している暗号通貨の一部(Discord内で確認できる)
5.統計機能でサーバー全体を管理「Statbot」
「Statbot」はサーバーの統計をチェックできるbotです。サーバー参加者数、オンラインメンバー数、送信されたメッセージの数、音声チャネルで費やされた時間などの統計を追跡できます。
アクティブでないチャンネルも確認できるので、サーバーが大きくなった際にチャンネルの整理にも役立ちます。
統計データはPNG、JPEG、PDF、SVG、CSVなどさまざまな形式でダウンロードしてパソコン上にデータを残しておくことも可能です。基本無料で利用できますが、30日間分のデータのみ閲覧できるという制限に注意が必要です。
また、日付や時刻、アクティブユーザーの数などの情報をチャンネル一覧に表示できる「Statdocks」と呼ばれる機能もあります。プレミアム会員限定ですが、YouTubeやInstagram、TikTokフォロワー数の表示にも対応しています。
▼Statdocksの作成例(Statbot公式サーバーより)
Statdocksの作成はブラウザから簡単にでき、チャンネルに表示させるテキストと設置したいカウンターを選ぶだけです。カウンターの非表示、削除、編集もブラウザから可能です。
▼Statdocksの作成画面(ブラウザ)
6.バックアップ機能でサーバー情報を保存、復元「Xenon」
サーバーを長期で利用する際に活用したいのが、Discord情報のバックアップを作成できるbot「Xenon Bot」です。万一サーバー内で問題が発生した場合の復元に役立ちます。
無料でも利用できますが、その場合に保存できるのはロール(役割)、チャンネル、サーバーの設定など、Discordサーバーの「状態」のみで、メッセージなどは保存できません。メッセージの保存や参加メンバーのリスト、各メンバーのロールを保存したい場合は有料プランへのアップグレードが必要です。
▼バックアップ作成時の画面(例)
さらに、Xenonはサーバーの「テンプレート」も提供しています。ゲーム、教育、ファンコミュニティなどジャンル別に検索が可能で、言語も複数から選択が可能です。テンプレートにはチャンネル、カテゴリ、ロールが含まれています。
▼ブラウザからテンプレートの検索が可能
▼テンプレートはチャンネルの設計だけでなく、ロールも用意されている
初めてDiscordでコミュニティを作る方はもちろん、これまで独自に設計されてきた方にとってもコミュニティ設計の学びが多くあるので、ぜひ覗いてみてはいかがでしょうか。
7.プレゼント企画・抽選の実施なら「GiveawayBot」
「GiveawayBot」はDiscord上でプレゼント企画を実施できるbotです。スラッシュコマンドから「期限」「当選人数」「景品名」「企画の詳細」を記載するだけで簡単に作成でき、当選者も自動で選定してくれます。NFTのギブアウェイ(無料でNFTをプレゼントする企画)を実施する際にも活用したいbotです。
▼giveawayの作成画面(Discord上)
▼投稿すると、作成したgiveawayの概要と参加ボタンがチャンネルに投稿される
投票後は、エントリーボタンの部分が「Giveaway Summary」に代わり、投票した人や当選者などの詳細がブラウザで確認できるようになります。また、アプリコマンドより再抽選を行うことも可能です。
基本的には無料で利用できますが、有料プランに変更すると期間を長く設定できたり、当選者数・企画の実施数の上限を解除できます。
8.ウォレットを接続してNFTを鍵化「Collab.Land」
NFTをコミュニティの会員証として活用する場合に便利なbotが「Collab.Land」です。ウォレットをDiscordに接続することで、NFTのコレクションごとに自動的にロールを付与してくれます。
また、ロールを付与するだけでなく、会員証として機能するトークンを手放したユーザーを自動的に退会させたり、チップを送信する機能も備わっています。
対応チェーン・ウォレットを大幅に拡充しており、2025年3月時点でEthereum系のL1/L2、SolanaやPolkadot系など35以上のブロックチェーンと、MetaMaskやPhantomなど25以上のウォレットに対応しています。
特定のNFTをいくつ持っていることで参加できるか、などの詳細な設定も可能です。導入する場合、少し複雑な作業が入るので、チュートリアル動画などを見ながら導入を進めることをおすすめします。
料金体系としては、2024年から無料プラン含む5つのプランが提供され、無料版では4つまでのトークンゲーティングルールの設定や週1回のホルダー確認などの基本機能のみで、それ以上の機能を利用する場合は有料プランへの変更が必要です。
9.タスク管理が簡単!ポモドーロの設定も可能「Tstudy」
「Tstudy」はDiscord上で簡単なタスク管理ができるbotです。コマンド「/add」を入力するだけで、すぐにタスクを作成できます。タスクはリストで表示でき、リスト毎にタスクの追加・削除も可能です。
ほかにも、タイマーを設定したり、一日に何時間作業するかのノルマを設けることもできるので、学習にはもちろん仕事にも役立つbotです。また、何分作業したかによってリワード(ポイント)が付与される仕組みになっており、友人と一緒にゲーム感覚で作業を行えます。
▼ポモドーロ・テクニックも活用できる
加えて、「ポモドーロ・テクニック」の活用も可能です。ポモドーロ・テクニックとは、短めの作業と短い休憩を繰り返すことで、 具体的には「25分の作業+5分の休憩」を1ポモドーロとし、4ポモドーロ(2時間)ごとに30分間の休憩を取るのが基本です。
学習タイム、休憩タイムのそれぞれが終わったタイミングで通知してくれるので、効率的にタスクの実行・学習を進めることができます。
10.Discordにセキュリティ対策は必須!「Auttaja」
最後にご紹介するのはセキュリティ対策botの「Auttaja」です。インターネット上での認証でお馴染みのreCAPTCHAを利用しているほか、他のセキュリティ対策botと比較して多機能なのが特徴で、主に下記のような機能が備わっています。
- スパム対策: スパムの削除、スパムを投稿するユーザーのミュート
- 広告対策: Auttajaは許可されていないユーザーからのDiscord招待を削除
- ゲートキーパー: VPNを使用するユーザーがサーバーにアクセスするのを防ぐ
- 投票:インタラクティブな投票システム
他にもモデレート機能として、新規メンバーの確認、違反ワードの設定、不審なユーザーのレポート機能などもあり、大規模なサーバーになってきたら追加しておきたいbotです。基本無料で利用できます。
▼ブラウザでの設定画面
11.ホワイトリストの管理なら「2.5 Whitelist Manager Bot」
NFTプロジェクトを運営されている方であれば、ホワイトリスト(WL)/アローリスト(AL)(※)管理の大変さを一度は感じているのではないでしょうか。
毎回メンバーからアドレスを収集して手動で入力しリスト化する…という作業はかなり大変ですよね。そんな作業を自動的に行ってくれるbotが「2.5 Whitelist Manager Bot」です。
※優先購入権のことで、リストに登録されると一般販売(パブリックセール)の前に優先してNFTを購入できる
基本的にDiscord上での操作になり、全て英語表記ですが操作はわかりやすく簡単です。
まず、「/configure」のコマンドを入力するとメニューが表示されるので、メニューバーから「+New Whitelist」を選択します。その後、ポップアップが表示されるのでホワイトリスト名を記入します。
リストの名前を入力すると、各種設定ができるようになります。
メニューバーに出てくるすべての設定を行う必要はありませんが、「Whitelist channel(ウォレットアドレスを送信用のチャンネルを設定)」「Blockchain(プロジェクトに沿ったブロックチェーンを設定)」「Add whitelisted roles(ホワイトリスト登録者にのみ付与されるロール)」の3つは設定しておいても良いかもしれません。
▼ウォレットアドレス送信用のチャンネルを設定
他にも、下記のような細かい設定が可能です。
- ウォレットを登録できるロールを限定する(アドレス送信用のチャンネルが表示される人を制限する)
- ウォレットを登録した人に対して特定のロールを付与する
- ウォレットの最小残高を設ける (現在はETH、MATIC、SOLのみ)
- ホワイトリストで収集するウォレットの最大数を設ける
- ホワイトリストに登録するための条件として、Twitterアカウントのフォローとツイートのいいねやリツイートを設定する
リストが完成したら、「/download-wallets」コマンドでCSVデータとしてリストのデータを出力できます。ウォレットアドレスに加えて、DiscordのIDやユーザー名などを含むリストの作成が可能です。
ウォレット収集とロール付与、リストのCSV出力などは無料プランでも利用できます。有料プランに変更すると、botの名前やアイコン、ロゴなどをオリジナルにカスタマイズ可能です。
2.5 Whitelist Manager Botの詳しい説明は公式ドキュメントにまとまっているので、ぜひこちらも参考にしてみてくださいね。
12.リアクションで自動的に役割を付与する「Carl-bot」
Discordにデフォルトの機能として存在している「ロール」。メンバーにロールを付与することで閲覧できるチャンネルを限定できたり、botと連携して特定の機能を使えるようにするといったことができ便利ではありますが、毎回手動で参加者にロールを付与するのは大変ですよね。
そこで、絵文字を押すだけで勝手にロールを付与してくれるbotが「Carl-bot」です。
実際、MEE6などの多機能botでもリアクションロールの設定は可能ですが、botに多機能性を求めていない場合や細かい設定を行いたい場合はCarl-botがおすすめです。
設定の仕方は簡単。Carl-botをブラウザで開き、左のメニューバーの「Reaction roles」をクリックします。表示された「Create new reaction role」という緑色のボタンを押すと、リアクションロール設定用の画面が開かれます。画像を参考に、順に上から埋めてみてください。
設定画面の「Message type」は権限付与に関する細かい設定が可能です。選択できるメニューは以下の通り。とはいえ、基本的には「normal」や「unique」のどちらかで十分かと思います。
- normal:選択したロールが付与される(複数選択可)、選択し直しもできる
- unique:一つのロールのみ選択可能、選択し直しができる
- verify:選択したロールが付与される(複数選択可)、選択し直しができない
- drop:ロールが削除される(入室後に自動的にロールが付与されるサーバーも存在するため)
- reversed:選択したロールが削除され、反応しない場合は役割が追加される
- limit:選択できるロールの数を制限する
- binding:verifyとuniqueの組み合わせで、一つのロールしか選択できない、かつ選択し直しが不可
試しに「DJ」のロールが付与される絵文字を押してみると、ロールが自動的に付与されました。ロールの色に従ってサーバ画面右側のメンバー一覧に表示される名前のカラーも変わるので、誰にどのロールが付与されているのか一眼で判別できるのも便利ですね。
ロールを選択する際には、事前にサーバー側でロールを作成しておかないと表示されないので注意が必要です。サーバーの設定画面を開くと左側のメニューバーに表示される「ロール」の項目から追加できます。
最後に補足ですが、それぞれのロールに対して閲覧できるチャンネルを設定することも可能です。
閲覧権限を変更したいチャンネルの設定画面を開くと、左のメニューに「権限」の項目があります。そこからチャンネルをプライベートに設定し(すでにプライベートチャンネルの場合はそのままでOKです)、閲覧できるメンバーを追加または削除できます。
▼チャンネルの設定画面から、ロールの権限を変更できる
ロール機能を使いこなすとメンバー管理を圧倒的に便利にしてくれるので、ぜひ活用してみてはいかがでしょうか。
13.複数のウォレットアドレスを登録できる「ウォレット接続くん」
先ほどご紹介した「Collab.Land」でもウォレットをDiscordを接続して様々な機能を利用できましたが、一つのウォレットしか登録できないといった問題がありました。そこで、複数のウォレットアドレスを登録できるとして注目を集めているbotが「ウォレット接続くん」です。
複数ウォレットに保存しているNFTの合計数に合わせてロールを付与でき、ホワイトリストの管理が楽になるといったメリットがあります。
また、特定のNFTの保有枚数と保有期間に応じてポイントを付与し、そのポイント数に応じて特典を渡すといったことも可能です。その際に、応募期間や必要なポイント数、応募上限なども設定できます。
2025年3月時点、利用するには公式サイトのフォームからお問い合わせが必要です。30日間は無料で利用できる形とのことなので、ぜひ一度使ってみてはいかがでしょうか。
14.メッセージの投稿を予約できる「Reminder Bot」
Reminder botは、メッセージ送信の時間指定ができるbotです。スラッシュコマンド「/remind」からメッセージを入力するだけで予約投稿ができます。抽選の結果発表やイベントのアナウンスなどに便利ですね。
基本無料で利用でき、送信できるメッセージの数も無制限です。使い方は簡単。公式サイトから任意のサーバーにbotを追加すると、タイムゾーンの設定が求められるので、「Asia/Tokyo」で設定します。
あとは、スラッシュコマンド「/remind」を選択し、送信日時とメッセージの内容を下記のように入力するだけ。
無事に予約が完了すると以下のメッセージが表示されます。
リマインダーの内容は、ブラウザから変更が可能です。英語表記ですが、かなりシンプルなUIなので簡単に設定できると思います。
【番外編】DiscordをDAO化できるツール「Niwa」
最後に、番外編として、DiscordをDAO化できる日本発のツール「Niwa」をご紹介します。
「Niwa」はDEVプロトコルを利用したDapp(Web3アプリ)で、ソーシャルトークンの発行・管理を行えるクリエイター向けDAOツールとして2022年2月にリリースされました。ブロックチェーンの経験がなくても、簡単にプロジェクトのトークンを発行してDAOをスタートできるのが嬉しいポイントです。
現在はArbitrumとPolygonの2つのネットワークに対応しており、機能としては主に下記のものを備えています。
- 「オーナーシップ証明」付きソーシャルトークンの発行・管理
- ステーキング(※)を通じたインセンティブ導入
- サポーター向けNFTの発行、管理
※ビットコインにおけるマイニングに相当するプロセスで、対象の暗号資産を保有しているだけで利益を得ることができる仕組み
本格的にDiscordでDAOを運用してみたい!という方は、こちらもぜひ検討してみてはいかがでしょうか。
最後に
以上、Discordのおすすめbotをご紹介してきましたが、いかがでしたでしょうか。本記事でご紹介したもの以外にもまだまだユニークなbotがたくさん存在しているので、ぜひお気に入りのbotを探してみてくださいね。(了)
※本記事は情報提供を目的としており、情報の真偽、各種ツールの安全性などについては確実に保証されているものではありません。ツールの使用に関する決定は、利用者ご自身のご判断において行われますようお願い致します。
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