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- 吉井 萌里
【2023年最新】使える「Discord Bot」16選と、導入方法を総まとめ!NFTプロジェクトにもおすすめ
(※2023年1月23日更新)
NFTブームとともに、再び注目を集めているオンラインチャットツール「Discord(ディスコード)」。2021年時点で全世界の月間アクティブユーザー数は1億5,000万人以上といわれており、ここ数年で急成長しています。
元々は、オンラインゲームのユーザーが音声を繋ぎながらプレイできるものとして人気を集めていたツールでしたが、企業がバーチャルオフィス的に活用するケースや、オンラインコミュニティの形成を目的に活用するケースも多くみられるようになりました。
つい先日、こちらの記事でご紹介した国内のNFTプロジェクトでも、Discordを使ってコミュニティを作っている事例がいくつもありましたね。
そこで今回は、NFTプロジェクトの立ち上げにも必須になりつつあるDiscordに欠かせない、おすすめのbotを厳選してご紹介いたします。すでにDiscordでコミュニティを運営されている方、これから立ち上げようと思っている方も必見です!
▼こちらの記事ではDiscordの使い方について詳しく解説しております。ぜひ一緒にご覧ください。
- 【これだけ読めばOK】「Discord(ディスコード)」の始め方・使い方を徹底解説!〜参加編〜
- 【これで完璧】Discordの「サーバー」の立ち上げ方、設計を事例を元に学ぼう 〜基礎編〜
- 【管理者向け】Discordサーバーの管理機能を徹底解説&総まとめ!イベント運営のノウハウも
- 【おすすめツール10選】Discordをもっと便利に!AI画像生成やNFTの管理も 〜応用編〜
<目次>
- Discordの「bot」とは何か? 導入方法や、セキュリティリスクは?
- Discord botの探し方と、サーバーへの追加方法
- Discordを圧倒的に便利にするおすすめbot【16選】
- 海外でも定番!汎用性の高い「MEE6」
- 日本語対応!迷ったらまずはこれ「ProBot」
- お問い合わせフォームの作成なら「Ticket Tool」
- 簡単にイベントを作成!投票機能も「sesh」
- ウォレットを持っていない人にも仮想通貨を送信できる「tip.cc」
- 統計機能でサーバー全体を管理「Statbot」
- バックアップ機能でサーバー情報を保存、復元「Xenon」
- NFTのDiscordコミュニティには欠かせない「boto」
- プレゼント企画・抽選の実施なら「GiveawayBot」
- ウォレットを接続してNFTを鍵化「Collab.Land」
- タスク管理が簡単!ポモドーロの設定も可能「Tstudy」
- Discordにセキュリティ対策は必須!「Auttaja」
- ホワイトリストの管理なら「2.5 Whitelist Manager Bot」
- リアクションで自動的に役割を付与する「Carl-bot」
- DiscordにTwitterのツイートを自動転載「TweetShift」
- 複数のウォレットアドレスを登録できる「ウォレット接続くん」
- 【番外編】DiscordをDAO化するツール「Niwa」
※<編集部より>本記事に掲載している情報は、記事公開時点のものになります。アプリのアップデートにより情報が記事公開時と異なる可能性がございますので予めご了承ください。記事の内容についてご意見や修正のご提案がございましたらこちらまでお願いします。
Discordの「bot」とは何か? 導入方法や、セキュリティリスクは?
Discordのbotとは、いわゆる「拡張機能」のようなものです。外部サイトで公開されているbotアカウントを追加することにより、管理しているサーバーにて利用が可能になります。
例えば、以下のようなbotがあります。
・ウェルカムメッセージをカスタマイズできるbot
・新規参加者に自動的にロールを付与するbot
・荒らしやスパム対策をしてくれるbot
・音楽をBGM的に流すbot
・簡単に投票を実行できるbot
・チャットを多言語に翻訳するbot
・サーバー情報のバックアップをとるbot
・タスク管理ができるbot
・チャット上で簡単なゲームを構築するbot
・サーバー内のユーザーのアクティブ具合に応じてレベルを付与するbot
・NFTの価格やイーサリアムのガス代を表示するbot
・TwitterとDiscordを連携し、ツイートを自動転載してくれるbot
Discordは基本的に無料で、参加人数にも上限がないため数百人〜数千人規模のコミュニティになることもあります。その場合、運営メンバーだけでコミュニティ内の交通整備を行うことは難しく、botを活用してモデレートしているケースがほとんどです。
botを追加すると、「スラッシュコマンド」で利用できるようになります。各コマンドの説明も表示されるため、すべてのbotのプレフィックス(頭文字)を覚える必要がなく、簡単に始められるのも利点です。ただし、botによってはスラッシュコマンドに対応していないものもあるので注意が必要です。
▼メッセージの入力欄に「/(スラッシュ)」を入力すると、コマンド一覧が表示される
botは多機能かつユニークで便利である一方で、注意も必要です。昨今、bot経由でのサーバーのハッキングや、ダイレクトメッセージ機能を通じたフィッシング詐欺も多数報告されています。
過去事例として、サルのアイコンが印象的なNFTコレクションの「Bored Ape Yacht Club(BAYC)」のDiscordコミュニティでも2022年の4月にハッキングが発覚し、フィッシングを狙ったリンクがパブリックチャンネルに投稿されたと公式が報告しました。
内容としては、「エイプリルフール限定NFTの作成」を促すリンクが貼られたとのことで、このリンクをクリックするとユーザーのNFTやウォレット情報が盗まれる可能性があったとのこと。
運営を装ってダイレクトメッセージを送ってくる場合もあるので、少しでも怪しいな…と感じたら該当するサーバーの管理者にまずは連絡、不明なリンクはクリックしないように注意しましょう。
▼DMを通じて送られてくる場合もあるので要注意
※出典:Discordでの仮想通貨詐欺 – kaspersky daily
Discord botの探し方とサーバーへの追加方法
Discordのbotは個人でも作成が可能ですので、一つの機能に特化したものや多機能なもの、作業を簡単にするものやゲームで遊べるものなど、本当に多種多様なものがリリースされています。
そこで、本記事ではおすすめのbotや、その探し方もご紹介いたします。
①Discordの「App ディレクトリ」機能から探す
「App ディレクトリ」機能とは、2022年10月に新しく実装された機能で、Discord上でbotの検索・追加ができる機能です。それまではインターネット上でbotを逐一探さなければならなかったので、Discord上で検索できるとなると非常に便利ですね。
Appディレクトリは、サーバーの管理者権限を持つ所有者とモデレータのみ利用することができます。任意のキーワードで検索できるのはもちろん、「Entertainment」「Games」「Moderation and Tools」「Social」「Utilities」の5つのカテゴリにも分類されており、Discordの利用目的に合った様々なbotと出会うことができます。
②Discord botのランキングサイトで探す
まずは、botのまとめサイトやランキングサイトから探す方法です。おすすめは「Top.gg」というサイトで、「#music」「#game」などのハッシュタグやキーワードから検索が可能です。人気のbotをランキング形式で閲覧できるので、明確に「こんなbotが欲しい」という目的がなくとも、眺めるだけでも新しい発見があります。
英語表記ではありますが各botの説明が記載されているのはもちろん、公式サイトに遷移しなくてもその場でサーバーに追加できることも便利なポイントです。
③色々なDiscordサーバーに参加してみる
もう一つの方法は、パブリックに公開されているDiscordのサーバーにいくつか参加し、利用されているbotをチェックする方法です。
Discordのbotは海外製のものも多く、使い方がわからないこともあるので、どのように活用されているかを学ぶこともできます。また、botのハッキング情報もサーバー内で共有される場合が多いので、情報収集のためにもいくつかのサーバーに参加しておくと良いでしょう。
では早速、気になるbotを見つけたらサーバーに追加してみましょう!
botの追加方法は、まず自分のDiscordアカウントにブラウザ上からログインし、botを追加したいサーバーの管理者権限を持っていることを確認します。
そして、追加したいbotの公式サイト(サイトがない場合もあります)に飛ぶと、トップ画面に「Invite」や「Add」「Start」等のボタンがあるのでクリックします。
▼試しにミームbot「DANK MEMER」を追加してみます
遷移した画面に従って、botを追加したいサーバーを選択し認証ボタンを押します。該当するサーバーを開き、メンバー一覧に表示されているのが確認できたら完了です。
設定などが面倒臭そう…と思われるかもしれませんが、何か一つでも追加してみるとすぐに感覚がつかめるはずなので、ぜひ試してみてくださいね。
Discordを圧倒的に便利にするおすすめbot【16選】
水色のニコちゃんマークが特徴的な「MEE6」。すでに、いくつかのDiscordコミュニティに参加したことがある!という方は、見かけたことがあるのではないでしょうか。
MEE6は、大規模サーバーの運営に役立つ多機能botです。具体的な機能としては、入退室のメッセージやコマンドを独自に設定できるほか、レベルの付与、禁止ワードの設定、定期的なメッセージの配信、誕生日のメッセージの送信、チャンネル上での動画やアニメの検索、ミームの送信などなど…現存するbotの中で、最も汎用性に優れているbotと言っても過言ではありません。
▼(例)ウェルカムメッセージの作成画面(ブラウザ)
さらに、ボイスチャットの録音の録音も可能で、録音したデータは音声ファイルとして共有することもできます。ミーティングやラジオ配信等のアーカイブを行う際に便利ですね。
TwitterなどのSNSとの連携も可能なので、Twitterで広報活動などを行う際、参加メンバーにツイートの拡散や告知の協力を促すのにも便利です。
また、「Membership」機能を利用すると、サブスク機能を設けることもできます。Apple Pay、Google Pay、PayPalなどのアカウントを利用すれば、お金の受け取りが可能とのこと。
サブスクのプラン、それぞれの価格は独自に作成できますし、支払いも2〜3日で完了、手数料もわずか5%と、コミュニティ運営者にとっては嬉しい新機能ではないでしょうか。
最近は、ダッシュボードに「web3」の項目も登場し、NFTプロジェクトに便利なプラグインが複数追加されました。
追加された機能は主に以下のものです。
・NFTコレクションの詳細を表示(売上やボリューム、最低価格、所有者などを表示)
・NFTコレクションを出品した際に通知を送る
・暗号資産の統計を表示(現在価値、時価総額)
・ガストラッカー
・ゲーティング機能(特定のNFT保有者にロールやチャンネルアクセス権を付与、譲渡時に自動的に削除)
NFTプロジェクトのコミュニティを運営される方にとっては必須の機能ばかりではないでしょうか。ぜひお試しください。
MEE6と似た多機能botでもう一つおすすめなのが「ProBot」です。こちらは日本語に対応しています。
入退室のメッセージ(画像の設定も可)の送信はもちろんのこと、自動返信やレベリング機能、メッセージ数や参加・脱退メンバー数などの推移を確認できる統計機能も備わっています。
リアクションロール機能では、参加者のリアクションに応じて自動的にロールを付与するという設定も可能です。新規参加者に毎回ロールを付与せずとも勝手に付与してくれるので、サーバー規模が大きくなってきたら利用したい機能です。
また、MEE6と異なる点として、YouTubeやTwitch、SoundCloudなどの音楽が再生できます。「/play」のコマンドを入力し、聴きたい曲名やアーティスト名を入力するだけでネット上にある音楽から探し出し、ボイスチャットのBGMとして再生してくれます。音楽を再生できる人、スキップできる人もロールで管理できます。
▼試しに何曲か再生してみました
日本語に対応している点や無料で利用できることを踏まえても、どのbotを入れようか悩んだ際には一度試していただきたいbotです。ぜひお試しあれ。
3.お問い合わせフォームの作成なら「Ticket Tool」
「お問い合わせフォーム」の設置におすすめのbotが「Ticket Tool」です。Googleフォームを使ったり、ダイレクトメッセージで個別に対応したりせずとも、サーバー内ですべてのやりとりを完結させることができます。一つの問い合わせに対して複数人で対応できるのも便利な点です。
問い合わせフォームは任意のチャンネルに設置することができるので、あらかじめ設置用のチャンネルを作成しておくと良いでしょう。
▼問い合わせフォームの作成画面(ブラウザ)
設置後に表示される「📩Create ticket」のボタンを押す事で、問い合わせが可能になります。ボタンを押すとプライベートチャンネルが自動生成され、該当するチャンネル内で運営とメッセージのやりとりが可能になるという仕組みです。
自動生成されたチャンネルを見ることができるのは、ボタンを押したユーザーと、管理者権限をもつ運営者、事前に設定したロール(役割)が付与されたユーザーのみです。
パネルの名称変更や複製、削除などはブラウザからできます。ほかにもブラウザの管理画面から、一人が作成出来るチケットの上限数を設定する、チャンネルをクローズドにせずオープンにするといった設定も可能です。
次にご紹介するのは、コマンド「/create」を入力するだけで、簡単にイベントの作成ができるbot「sesh」です。
作ったイベントはリストとして閲覧することもできるので、複数のイベントを立ち上げることがあるサーバーにはおすすめのbotです。ユーザーとしても、参加ボタンを押しておくと直前にDMでリマインドを飛ばしてくれるので、イベントの見逃し防止にも役立ちます。
リスト化してイベントを閲覧する際には、チャンネルごとに表示したり、開催時期を指定して表示することも可能です。
▼実際に作成するとこのように表示される
また、簡単な投票機能も備わっています。回答者も選択肢を追加できるようにする、匿名性に設定する、締め切りを設ける、画像を添付するなど、投票を行うには最低限のオプションが備わっていてとても便利です。
どちらの機能もブラウザから細かい設定が可能で、イベント機能に関しては詳細テキストを追加、招待者にメンションを送る、画像を添付するなどができ、投票機能に関してもユーザーが選択肢を追加できるようにする、匿名にするといった設定ができます。
▼イベントの作成画面(左)、投票の作成画面(右)(ブラウザ)
5.ウォレットを持っていない人にも仮想通貨を送信できる「tip.cc」
NFTプロジェクトにおけるDiscord活用が増える中、ぜひともおすすめしたいbotが「tip.cc」です。
tip.ccはウォレットを持っていない人にも仮想通貨をチップとして送信することができます。送信時の最低料金はなく、手数料もかかりません。また、同時に複数のユーザーに渡すことも可能です。
Tip.ccは、Bitcoin、Ethereum、Polygonなどの500種類を超える暗号通貨をサポートしています。tip.ccの他にもチップを送信できるbotは存在しますが、サポートする暗号通貨の数は最も多いbotです。
また、Discord内でゲームを設けたり、マイニングをしたい人向けのツールも提供されています。
▼対応している暗号通貨の一部(Discord内で確認できる)
「Statbot」はサーバーの統計をチェックできるbotです。サーバーに参加しているメンバーの数、オンラインのメンバー数、送信されたメッセージの数、音声チャネルで費やされた時間などの統計を追跡できます。アクティブでないチャンネルも確認できるので、サーバーが大きくなった際にチャンネルの整理にも役立ちます。
データはPNG、JPEG、PDF、SVG、CSV、XLSなどさまざまな形式でダウンロードしてパソコン上にデータを残しておくことも可能です。料金は基本無料で、主要機能のほとんどを利用できます。
また、日付や時刻、アクティブユーザーの数などの情報をチャンネル一覧に表示できる「Statdocks」と呼ばれる機能もあります。
▼statdocksの作成例(Statbot公式サーバーより)
Statdocksの作成はブラウザから簡単にでき、チャンネルに表示させるテキストと設置したいカウンターを選ぶだけで完了です。カウンターの非表示、削除、編集もブラウザから可能です。
▼Statdocksの作成画面(ブラウザ)
7.バックアップ機能でサーバー情報を保存、復元「Xenon」
サーバーを長期で利用する際に活用したいのが、Discord情報のバックアップを作成できるbot「Xenon」です。万一サーバー内で問題が発生した場合の復元に役立ちます。
基本的には無料で利用できますが、無料で保存できるのはロール(役割)、チャンネル、サーバーの設定など、Discordサーバーの「状態」で、メッセージなどは保存できません。メッセージの保存や参加メンバーのリスト、各メンバーのロールを保存したい場合は有料プランへのアップグレードが必要です。
▼バックアップ作成時の画面(例)
さらに、Xenonはバックアップ機能だけでなく、サーバーの「テンプレート」も提供しています。ゲーム、教育、ファンコミュニティなどジャンル別に検索が可能で、言語も複数用意されたものから選択が可能です。テンプレートにはチャンネル、カテゴリ、ロールが含まれています。
▼ブラウザからテンプレートの検索が可能▼テンプレートはチャンネルの設計だけでなく、ロールも用意されている
初めてDiscordでコミュニティを作る方はもちろん、これまで独自に設計されてきた方にとってもコミュニティ設計の学びが多くあるので、ぜひ覗いてみてはいかがでしょうか。
8. NFTのDiscordコミュニティには欠かせない「boto」
NFTのプロジェクトに付随してコミュニティを立ち上げる場合、ぜひともおすすめしたいのが「boto」です。「boto」では主に下記のようなことが実現できます。
- 紐付けたコレクションのいずれかの作品が売れた場合に通知してくれる
- 上記の設定にフィルターを付与して、高額or低価格で売れた場合のみ通知させることもできる
- 指定したNFTがmintされた場合に通知してくれる
- OpenSeaと連携させて、購入したいNFTが理想の価格になった際に通知してくれる
- 販売したいNFTのフロアプライスを表示してくれる
- 気になるNFTの販売上限、平均販売価格、販売量などをウォッチすることができる
- ガストラッカーとして機能してくれる(指定した料金を下回った場合に通知する設定も可能)
ノーコードで簡単に導入できるため、海外では注目を集めています。日本語に非対応のため最初は少し難しい部分がありますが、NFT関連のプロジェクトには欠かせないbotです。
▼botoでbotを作る際の画面
9.プレゼント企画・抽選の実施なら「GiveawayBot」
「GiveawayBot」はDiscord上でプレゼント企画を実施できるbotです。コマンドから「期限」「当選人数」「景品名」「企画の詳細」を記載するだけで簡単に作成でき、当選者も自動で選定してくれます。NFTのギブアウェイ(無料でNFTをプレゼントする企画)を実施する際にも活用したいbotです。
▼giveawayの作成画面(Discord上)▼投稿すると、作成したgiveawayの概要と参加ボタンがチャンネルに投稿される
投票後は、エントリーボタンの部分が「Giveaway Summary」に代わり、投票した人や当選者などの詳細がブラウザで確認できるようになります。基本的には無料で利用できますが、有料プランに変更すると期間をより長く設定できたり、当選者数・企画の実施数の上限を解除できます。
10.ウォレットを接続してNFTを鍵化「Collab.Land」
NFTをコミュニティの会員証として活用するケースが増えてきました。そこで便利なのが、ウォレットをDiscordに接続することで、NFTのコレクションごとに自動的にロールを付与してくれるbot「Collab.Land」です。
ロールを付与するだけでなく、会員証として機能するトークンを手放したユーザーを自動的に退会させたり、チップを送信する機能も備わっています。
設定の際には、特定のNFTをいくつ持っていることで参加できるか、などの詳細な設定も可能です。導入する場合、少し複雑な作業が入るので、チュートリアル動画などを見ながら導入を進めることをおすすめします。
11.タスク管理が簡単!ポモドーロの設定も可能「Tstudy」
「Tstudy」はDiscord上で簡単なタスク管理ができるbotです。コマンド「/add」を入力するだけで、すぐにタスクを作成できます。タスクはリストで表示することも可能で、リスト毎にタスクの追加・削除もできます。
ほかにも、タイマーを設定したり、一日に何時間作業するかのノルマを設けることもできるので、学習にはもちろん仕事にも役立つbotです。また、何分作業したかによってリワード(ポイント)が付与される仕組みになっており、友人と一緒にゲーム感覚で作業を行えます。
▼ポモドーロ・テクニックも活用できる
加えて、「ポモドーロ・テクニック」の活用も可能です。ポモドーロ・テクニックとは、短めの作業と短い休憩を繰り返すことで、 具体的には「25分の作業+5分の休憩」を1ポモドーロとし、4ポモドーロ(2時間)ごとに30分間の休憩を取るのが基本です。
学習タイム、休憩タイムのそれぞれが終わったタイミングで通知してくれるので、効率的にタスクの実行・学習を進めることができます。
12.Discordにセキュリティ対策は必須!「Auttaja」
最後にご紹介するのはセキュリティ対策botの「Auttaja」です。ネット上での認証におなじみのreCAPTCHAを利用しているほか、他のセキュリティ対策botと比較して多機能なのが特徴で、主に下記のような機能が備わっています。
- スパム対策: スパムの削除、スパムを投稿するユーザーのミュート
- 広告対策: Auttajaは許可されていないユーザーからのDiscord招待を削除
- ゲートキーパー: VPNを使用するユーザーがサーバーにアクセスするのを防ぐ
- 投票:インタラクティブな投票システム
他にもモデレート機能として、新規メンバーの確認、違反ワードの設定、不審なユーザーのレポート機能などもあり、大規模なサーバーになってきたら追加しておきたいbotです。
▼ブラウザでの設定画面
13.ホワイトリストの管理なら「2.5 Whitelist Manager Bot」
NFTプロジェクトを運営されている方であれば、ホワイトリスト(WL)/アローリスト(AL)(※)管理の大変さを一度は感じているのではないでしょうか。毎回メンバーからアドレスを収集して手動で入力しリスト化する、という作業はかなり大変ですよね。そんな作業を自動的に行ってくれるbotが「2.5 Whitelist Manager Bot」です。
※優先購入権のことで、リストに登録されると一般販売(パブリックセール)の前に優先してNFTを購入できる
Whitelist Manager Botはブラウザではなく、基本的にDiscord上での操作になります。全て英語表記ですが、操作は簡単です。
まず、「/configure」のコマンドを入力するとメニューが表示されるので、メニューバーから「+New Whitelist」を選択します。その後、ポップアップが表示されるのでホワイトリスト名を記入します。
リストの名前を入力すると、各種設定ができるようになります。
メニューバーに出てくるすべての設定を行う必要はありませんが、「Whitelist channel(ウォレットアドレスを送信用のチャンネルを設定)」「Blockchain(プロジェクトに沿ったブロックチェーンを設定)」「Add whitelisted roles(ホワイトリスト登録者にのみ付与されるロール)」の3つは設定しておいても良いかもしれません。
▼ウォレットアドレス送信用のチャンネルを設定
他にも、下記のような細かい設定が可能です。
- ウォレットを登録できるロールを限定する(アドレス送信用のチャンネルが表示される人を制限する)
- ウォレットを登録した人に対して特定のロールを付与する
- ウォレットの最小残高を設ける (現在はETH、MATIC、SOLのみ)
- ホワイトリストで収集するウォレットの最大数を設ける
- ホワイトリストに登録するための条件として、Twitterアカウントのフォローとツイートのいいねやリツイートを設定する
リストが完成したら、「/download-wallets」コマンドでCSVデータとしてリストのデータを出力できます。ウォレットアドレスに加えて、DiscordのIDやユーザー名などを含むリストの作成が可能です。
2.5 Whitelist Manager Botの詳しい説明は公式ドキュメントにまとまっているので、ぜひこちらも参考にしてみてくださいね。
14.リアクションで自動的に役割を付与する「Carl-bot」
Discordにデフォルトの機能として存在している「ロール」。メンバーにロールを付与することで閲覧できるチャンネルを限定できたり、botと連携して特定の機能を使えるようにするといったことができ便利ではありますが、毎回手動で参加者にロールを付与するのは大変ですよね。
そこで、絵文字を押すだけで勝手にロール(リアクションロール)を付与してくれるbotが「Carl-bot」です。
実際、MEE6などの多機能botでもリアクションロールの設定は可能ですが、botに多機能性を求めていない場合や細かい設定を行いたい場合はCarl-botがおすすめです。
設定の仕方は簡単。Carl-botをブラウザで開き、左のメニューバーの「Reaction roles」をクリックします。そして表示された「Create new reaction role」という緑色のボタンを押すと、リアクションロール設定用の画面が開かれます。画像を参考に、順に上から埋めてみてください。
設定画面の「Message type」は権限付与に関する細かい設定が可能です。選択できるメニューは以下の通り。とはいえ、基本的には「normal」や「unique」のどちらかで十分かと思います。
- normal…選択したロールが付与される(複数選択可)、選択し直しもできる
- unique…一つのロールのみ選択可能、選択し直しができる
- verify…選択したロールが付与される(複数選択可)、選択し直しができない
- drop…ロールが削除される(入室後に自動的にロールが付与されるサーバーも存在するため)
- reversed…選択したロールが削除され、反応しない場合は役割が追加される
- limit…選択できるロールの数を制限する
- binding…verifyとuniqueの組み合わせで、一つのロールしか選択できない、かつ選択し直しが不可
「Message type」の下2つの項目は、それぞれ「特定のロールをもつメンバーのみがロールを取得できるようにする」「特定のロールを持つメンバーをブラックリストに追加する」といった内容ですが、こちらも基本的には触らずそのままでOKかと思います。作成にかかった時間は約3分!リアクションロールが完成しました。
試しに「DJ」のロールが付与される絵文字を押してみると、ロールが自動的に付与されました。ロールの色に従ってサーバ画面右側のメンバー一覧に表示される名前のカラーも変わるので、誰にどのロールが付与されているのか一眼で判別できるのも便利ですね。
ロールを選択する際には、事前にサーバー側でロールを作成しておかないと表示されないので注意が必要です。ロールの作成は、サーバーの設定画面を開くと左側のメニューバーに表示される「ロール」の項目から追加できます。
最後に補足ですが、それぞれのロールに対して閲覧できるチャンネルを設定することも可能です。
閲覧権限を変更したいチャンネルの設定画面を開くと、左のメニューに「権限」の項目があります。そこからチャンネルをプライベートに設定し(すでにプライベートチャンネルの場合はそのままでOKです)、閲覧できるメンバーを追加または削除できます。
▼チャンネルの設定画面から、ロールの権限を変更できる
ロールは使いこなすとメンバーの管理を圧倒的に便利にしてくれるので、ぜひ活用してみてはいかがでしょうか。
15.DiscordにTwitterのツイートを自動転載「TweetShift」
Discordは基本的にクローズドコミュニティであるため、Twitterを併用して情報発信を行っている方も多いのではないでしょうか。とはいえ、Twitterで投稿した内容をDicscordにも同じ内容で投稿…と作業を繰り替えすのは面倒ですよね。
「TweetShit」はそんな煩わしさを解消してくれるbotです。Twitterの投稿をDiscordに自動的に転載してくれるため情報発信の効率性を高めてくれます。また、複数のツイートを連携できるため情報収集にもおすすめです。
設定は、ブラウザのダッシュボード画面から。左の「TwitterFeed」をクリックするとTwitterアカウントのログインを求められるので、ログインして画面の設定項目を埋めていけば完了です。
(筆者の場合、設定したタイミングで「フィードが機能し始めるまで最大2時間ほどお待ちください」と表示され、約15分後から利用できるようになりました。すぐに機能が開始できるわけではない点にだけ注意が必要です。)
▼ダッシュボード画面からTwitterアカウントを連携
実際に、TwitterとDiscordを連携してツイートしてみました!通信環境やデバイスのスペックに依ると思いますが、体感で30秒ほどでDiscordに転載されました。
また、転載したタイミングで「@everyone」のメンションをつけてサーバーのメンバーに通知を飛ばすことも可能です。とはいえすべてのツイートがメンションで飛んでくると煩わしく感じますよね。その場合は、「ツイートに『#tweetshiftbot』が含まれている場合のみ」という設定もでき、通知を飛ばすツイートを選択できるので安心です。
▼デフォルトの設定(左)、「@everyone」のメンションをつけた場合(右)
他の設定として、
- 転載するツイートをカスタマイズ(「ツイートしたもののみ」「リツイートも含む」「引用リツイートも含む」など)
- 特定の単語が含まれている場合に表示しない、写真や動画が含まれている場合は表示しないといったフィルターをかける
といったことも可能です。単語はハッシュタグでも可能なので、例えばイベントの際に専用のハッシュタグを設定しておくことで実況中継がなされるような仕組みにしても良さそうですね。
▼リツイートしたものも転載してくれる
無料版では40アカウントまで追加することが可能です。TweetsShiftでできることはこちらのページに詳しく記載されておりますので、ぜひ参考にしてみてください。
16.複数のウォレットアドレスを登録できる「ウォレット接続くん」
先ほどご紹介した「Collab.Land」でもウォレットをDiscordを接続して様々な機能を利用できましたが、一つのウォレットしか登録できないといった問題がありました。そこで、複数のウォレットアドレスを登録できるとして注目を集めているbotが「ウォレット接続くん」です。
ウォレットを複数登録できることで保有しているNFTの合計個数がわかるためその個数に合わせてロールを付与でき、ホワイトリストの管理が楽になるといったメリットがあります。
2023年1月時点で、イーサリアムとポリゴンのチェーン上に展開されたコレクションのみ対象とのこと。なお、ウォレット接続くんは2023年3月31日まで無料で利用できますが、以降は有料化になるとのことです。
現在、利用したい場合はbot開発者のむなかたさんに連絡してbot招待用のURLをもらう形になっていますので試してみたい方はぜひ今のうちに導入してみてはいかがでしょうか。
導入コストや今後実装される新機能についてこちらのNotionに詳細が記載されていましたので、ぜひ参考にしてみてくださいね。
【番外編】DiscordをDAO化するツール「Niwa」
最後に、番外編として、DiscordをDAO化できる日本発のツール「Niwa」をご紹介します。
「Niwa」はDEVプロトコルを利用したDapp(Web3アプリ)で、ソーシャルトークンの発行・管理を行えるクリエイター向けDAOツールとして2022年2月にリリースされました。ブロックチェーンの経験がなくても、簡単にプロジェクトのトークンを発行してDAOをスタートできるのが嬉しいポイントです。
現在はArbitrumとPolygonの2つのネットワークに対応しており、機能としては主に下記のものを備えています。
- 「オーナーシップ証明」付きソーシャルトークンの発行・管理
- ステーキング(※)を通じたインセンティブ導入
- サポーター向けNFTの発行、管理
※ビットコインにおけるマイニングに相当するプロセスで、対象の暗号資産を保有しているだけで利益を得ることができる仕組み
本格的にDiscordでDAOを運用してみたい!という方は、こちらもぜひ検討してみてはいかがでしょうか。
さいごに
以上、Discordのおすすめbotをご紹介してきましたが、いかがでしたでしょうか。本記事でご紹介したbot以外にも、音楽を流せるbotやコミュニティ内でゲームを構築できるbotなど、まだまだユニークなものがたくさん存在しているので、ぜひお気に入りのbotを探してみてくださいね。(了)
※本記事は情報提供を目的としており、情報の真偽、各種ツールの安全性などについては確実に保証されているものではありません。ツールの使用に関する決定は、利用者ご自身のご判断において行われますようお願い致します。