• コラボレーター
  • 加藤 章太朗

従業員1人ひとりが「最も稼ぐ」メディア企業は? 生産性の高い企業ランキングトップ50

仕事のプロセスを改善し、生産性を高めるソリューションが数多く出てきています。

そんな中、自社の生産性が他社と比べてどのくらいなのか気になる企業も多いのではないでしょうか。

そこで今回は、上場企業(メディア企業)の従業員1人あたりの営業利益を分析し、ランキングを作りました。

これはつまり、従業員1人ひとりが最も稼いでいる企業はどこなのか? ということになります。

今回のランキングは、以下の条件で作られています。

  • 東洋経済業種の中分類にて「メディア」に該当する企業を時価総額順に100社抽出
  • 100社の従業員1人あたりの営業利益を算出し、上位50社を抽出
  • 時価総額は2018年2月14日時点を採用
  • 2018年2月14日時点で会社四季報に確定数値として記載されている営業利益、従業員数を採用
  • あくまでも、営業利益 ÷ 従業員数、であり、その企業の生産性を確定するものではない
  • 企業名は会社四季報の略称を採用

是非、自社の数値を算出し、比較してみてください。

また、それらの企業が行っている生産性向上の取り組みも一部紹介しますので、参考にしてみてください。

1人あたりの営業利益トップ50(メディア企業)

ここからは、ランキングの中で過去SELECKで取り上げた企業をピックアップして、生産性向上の取り組みを紹介します。

東宝(第10位)のデジタルマーケティング

【元記事】顧客に「会いに行く」広告が必要な時代。最新アドテクを用いた、映画「亜人」のPR戦略

同社は、映画のプロモーションで、スマートフォン画面の最大90%を使用する動画アドネットワークサービス「LODEO(ロデオ)」を採用。

結果、広告想起を138%向上させることに成功しました。

今の時代、スマホ上にはたくさんの情報が溢れています。その中で普通に情報を投げかけたところで、風景になってしまい、なかなかユーザーに伝わらないと思うんです。

ましてや、多くのコミックス原作作品が公開されるタイミングでしたから、広告についても、いかにエッジを立てるかがポイントでした。

その点、スマホ画面上で大胆に情報を配信できるLODEOのフォーマットは、他の広告と明確に差別化を図れる点が魅力的でした。

クックパッドのGitHubを使った情報共有(第13位)

【元記事】GitHubがあれば、情報共有ツールは要らない? クックパッドを支える組織文化

同社は、職種問わず全員が「GitHub Enterprise(以下、GHE)」のアカウントを持ち、チームの「今やっていること」をオープンにしています。

情報共有で言うと、社内で一番情報が集まっている場所は、「GitHub Enterprise(以下、GHE)」です。

アカウントは、全職種に発行しています。なので例えば、ユーザーサポートのチームが「最近こんなお問い合わせが多いけれど、何か仕様変更があったのか」というIssue(イシュー)を立てて、開発のチームにメンションが来る、といったこともよくあります。

このように、「今起こっていること」がオープンになっているので、「あのチームは今何をやってるんだ」と気になったら、そのチームのIssueを見に行けばわかるようになっています。

あえてリモートワークを取り入れないGunosy(第16位)

【元記事】リモートワークは敢えて取り入れない。Gunosyデータ分析部「情報共有」の仕組みとは

同社は、マーケティングとエンジニアのコミュニケーションなど、職種を超えたコミュニケーションを大切にしているため、敢えてリモートワークは取り入れていません。

コミュニケーションはオンラインだけでなく、オフラインでも活発です。弊社では、基本的にリモートワークは取り入れておらず、全員オフィスに出社するようにしています。

やはり、エンジニアでも、「どうやってユーザーを獲得したのか」「そのユーザーに使い続けてもらうためにはどうするか」という話をするなら、マーケティングの人と話す必要がありますよね。

分析の話をするときも、「こういう結果になるよね」というグラフをホワイトボードに書くことが多いので、オフラインのコミュニケーションは重要です。

データの民主化を進めるサイバーエージェント(第24位)

【元記事】誰もがデータドリブンに意思決定できる組織を目指す!AbemaTVにおける「データの民主化」とは

同社(株式会社AbemaTV)は、社員誰もがデータを活用した意思決定ができる、いわば「データの民主化」に取り組んでいるといます。

その取り組みは、綿密なKPI設計からレポートの自動化、メンバー全員にデータ活用を浸透させるための啓蒙活動まで、非常に体系的です。

当時は、事業指標はあるものの、各施策の評価をデータで行うための仕組みはありませんでした。その結果、あらゆる判断を経験則や肌感覚に頼ってしまいがちだと感じたんです。誰もがデータに簡単にアクセスができ、データを元に意思決定ができる環境づくりに貢献できたら、と思うようになりました。

そこでAbemaTVでは、「Google アナリティクス 360」を活用して、データ解析の基盤を整えています。

ただ、誰もが簡単にアクセスできるデータ解析プラットフォームを準備したからといって、データドリブンな組織ができるわけではありません。

例えば、データを元に自走する組織を作るために、勉強会をはじめとする社内での啓蒙活動を行っていきました。

そして「Google アナリティクス個人認定資格(GAIQ)」を、積極的に取ってもらうことにしました。今ではデータ分析に携わる多くの関係者が、この資格を保有しています。

サンリオ(第32位)のインスタVR

【元記事】歴代2位の来場者数!360度VR動画にも挑戦、サンリオピューロランドの動画マーケ施策

同社は、来場者数を増やすため「InstaVR(インスタブイアール)」を活用した360度VR動画を制作。まるでパーク内にいるかのような臨場感のあるコンテンツによって、海外の展示会を中心に大きな反響を獲得しました。

そういった活動の成果として、2016年度にはオープン以来2番目となる180万人が来場したそうです。

ピューロランドのキャラクターは2Dではなくライブキャラクターなので、以前から、静止画だけではピューロランドの世界観は伝わらないと考えていました。

その中で、時代的にもだんだん動画のインフラが整ってきて、情報の受け取り手にも抵抗がなくなったと判断できたので、YouTubeやTwitterなどのSNSで動画の発信を始めました。

このようなマーケティングの新しい施策のひとつとして、2014年7月に公開したのが、6秒動画の「Vine(バイン)」(※現在はサービス終了)を使った特設Webサイト「ピューロのうわさ100」です。

また今年に入って、新しい試みとして「InstaVR(インスタブイアール)」を使った360度VRコンテンツを制作しました。動画はやはりテーマパークと相性が良いのですが、もっと臨場感を伝えられるような手段として、VRが合うのではないかとずっと思っていました。

以上が、生産性向上の取り組みの紹介です。自社の数値と見比べ、参考になる取り組みがあれば是非真似してみてください。

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