マネジメントに役立つポイントを一覧化。現場の事例【10選】まとめ

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〜マネジメントを考える上で何が大切か?6つの観点から、強いチームを作る10社のマネジメント事例をご紹介〜

日々、現場でマネジメントを担うマネージャーの皆様へ。

メンバーのモチベーションが低い」「課題が放置され改善がなされない」「経営陣と現場間での板挟みが辛い」「情報共有がなされず、メンバーが何をやっているかわからない」といった、様々な課題をお持ちなのではないでしょうか?

そこで今回は、「評価」「役割」「エントリーマネジメント」「ミドルマネジメント」「フォローアップ」「情報共有」の観点から、皆様の参考にしていただけるであろう、マネジメントをテーマにした10社の事例を厳選してご紹介します。

目次

  1. 従業員同士の「賞賛と評価」の見える化を行う(Fringe81株式会社)
  2. 出来る・出来ないの区別のないチームを作る(株式会社フリークアウト)
  3. 「マトリクス制」の組織をつくる(株式会社トライフォート)
  4. 受け入れプロセスを体系化させる(日本オラクル株式会社)
  5. マネージャーは現場の声に迎合しない(株式会社フロムスクラッチ)
  6. 人材育成と顧客満足の間で発生する葛藤と向き合う(株式会社JAM)
  7. あえて管理職は設けない(株式会社ソニックガーデン)
  8. 悩む時間をゼロにする(株式会社ZUU)
  9. 情報共有を促すべく、個々の役割をずらす(M.T.Burn株式会社)
  10. 「この人しか知らない」情報をなくす(株式会社リクルートライフスタイル)

※編集部からのご案内

このようなマネジメントの事例を知りたいので、取材して記事にして欲しい」というご要望がございましたら、コチラから、是非、お気軽にリクエストいただければと思います。

お問い合わせ内容欄の冒頭に【「マネジメント」リクエスト】と付けていただけますと幸いです。(全てにお応えできるとは限りません。ご了承下さいませ。)

【評価編】従業員同士の「賞賛と評価」の見える化を行う

【参考記事】賞賛と評価の可視化がカギ!マネジメント層を成長させる「人が辞めない」組織作りとは(Fringe81株式会社)

▶ポイント:埋もれている「賞賛すべき行動」を可視化する

マネジメントにおいては、賞賛に値する行動を可視化して評価する事が大切です。しかし、どうしても「成果の見えやすい業務をやっている人」「声の大きい人」ばかりにスポットライトが当たってしまう...という事があるのではないでしょうか。

当時の営業は、売上をブーストさせるためにインセンティブ制度(成果給)を設けていたので、成果が見えやすい状態にありました。ですが、そうすると逆に、なかなか数字で成果を測れないエンジニアが萎える、みたいな感じになってしまって。

そこで同社では、社長が率先して、なかなか目に見えない「良い仕事」を賞賛する制度づくりを行いました。

特に当時は、目立ちにくいエンジニアの良い仕事をちゃんと発見してあげよう、という意図があり、「発見大賞」という他薦のMVP制度を作りました。

▶ポイント:従業員が相互に賞賛し合える仕組みを作る

さらに「評価」を可視化すべく、ピアボーナス(成果給)の仕組みを導入しました。

従業員が互いにポイントを送り合えるシンプルなシステムを構築し、一定数のポイントを貯めたら、Amazonギフト券と交換できる仕組みを作ったんです。

その結果、直近の3年間でのエンジニアの離職者はゼロとなり、東証マザーズへ上場を果たしました。

【役割編】誰もが頼られ、出来る・出来ないの区別のないチームを作る

「悪人の集団」から「誰もが頼られる組織」へ。フリークアウトのマネジメント体制とは(株式会社フリークアウト)

▶ポイント:一人ひとりが専門領域を持つ

同社では、「ある程度の事を大体分かっている」ではなく、全員が「特定の領域におけるスペシャリスト」になるようなマネジメントを行っています。

新しく入っていただいたメンバーには、事業領域の中で自分が興味を持てたり、好きだなと思える分野に、早期に1本「ピン立て」してもらいます。

▶ポイント:頼られることで、より専門性が増すというループを生む

そうすることで、「特定の領域に詳しくなる」→「頼られる」→「期待に応えられるよう、より専門性を磨く」といった循環が生まれています。

例えば、Facebookにピン立てした人は社内で一番詳しいわけですから、当然僕も質問をします。みんなが質問するので、「Facebookならあの人に聞こう」と頼られるんですよね。頼られると嬉しくて、もっと深掘りしていく。こうしてエクスパティーズが分散していくと、「誰もが頼られる」組織になります。

▶ポイント:専門性を持つ事で、同軸での比較評価をなくす

また、それぞれが異なる領域のスペシャリストとなる為、「出来る」「出来ない」といった区別がなくなり、個人のモチベーション向上にも繋がります。

みんなが同じことをしていると、「できる人」「できない人」というグラデーションができてしまいます。これだと、なかなか個人のモチベーションも上がらないし、成果を残しにくくなってしまいます。

▶ポイント:関心と事業貢献が重なる点に専門性を見出す

そして、どの領域に尖るか? を「メンバーの関心」「事業に貢献する可能性」の2点から見出す事が、マネージャーの役割だといいます。

マネージャーの仕事はメンバーを成功させることなので、そのための最短距離として、メンバーの関心、好奇心、面白がる気持ちが生まれる領域と、お金をたくさん稼げる、という領域が重なる場所を一緒に探し続けることが重要なんだと考えています。

【役割編】1人が2つの部署に所属する「マトリクス制」の組織をつくる

【参考記事】会社の中に「与党と野党」!?「技術者集団」のマトリクス制の組織マネジメントとは(株式会社トライフォート)

▶ポイント:組織を横断軸で区切り、1人を2つのチームに所属させる

開発組織において、「プロジェクトにチームが分かれてしまうと、同じ技術を持った人同士が交流できず、技術力が向上されにくい」といった課題感を持っていた同社。

そこで、組織を「技術」「プロジェクト」の縦横軸に区切り、両方に社員を所属させるという組織作りに取り組みました。

プロジェクト単位で組織を区切ると、プロジェクトごとに仕事を進めやすい組織ができますが、特定の技術を持つ人同士が組織的に交流できないので、技術を伸ばすことが難しい。そこで弊社では、社員が「ディビジョン」と呼ばれる技術単位の組織と「プロジェクト」単位の組織の2つの部署に所属する「マトリクス制組織」を採用しています。

▶ポイント:チャレンジできる可能性と評価軸が2倍になる

そうすることで、「こういうプロジェクトがやりたい」と「こういう技術がやりたい」といった2つのニーズに応え、社員のパフォーマンスを引き出しています。また、評価面でも、2つの側面から、その人の良さを見ることができるようになったといいます。

例えばプロジェクトではあまり活躍していなくても、すごく技術力が高い人は勉強会を積極的に開くことで、そのディビジョンの技術力の底上げに貢献する場合がありますし、その逆のケースもあります。

【エントリーマネジメント編】受け入れプロセスを体系化させる

【参考記事】会社の印象は1ヶ月で決まる!?社員エンゲージメント85%に挑む、日本オラクルの挑戦(日本オラクル株式会社)

年間200~300名の中途採用を行う中で、入社後の定着に課題を持っていた同社。

以前は「中途採用は即戦力」という認識が強く、3日間の研修の後、すぐに現場にアサインしていました。ただ、それだけでは思うように成果が出せなかったり、組織に馴染むことができず、中には短期間で辞めてしまうようなケースも出てきました。

▶ポイント:中途社員の定着にコミットする、2つの役割を設ける

そこで5週間に及ぶ研修プログラムの実施に加え、新入社員をサポートする「ナビゲーター」「サクセスマネージャー」という2種類の役割を設けました。

ナビゲーターは、現場の先輩社員が務めます。経費精算や勤怠管理の方法から、この件はこの人に聞くとよいなど、わざわざ上司に聞かなくても良いような細かい部分をサポートする役割です。

サクセスマネージャーは、入社者の「成功」にコミットする役割です。研修期間である5週間の間は毎週、1時間ずつ全員とミーティングをし、上手くいっていること、そうでないことを共有します。

【ミドルマネジメント編】マネージャーは現場の声に迎合しない

【参考記事】スタートアップの「50人の壁」。乗り越えるための採用・マネージャー育成のポイントとは?(株式会社フロムスクラッチ)

組織が成長する過程では、縁故採用によって価値観の合う人材を採用しやすい初期フェーズと比べ、より多岐に渡る価値観を持った人材が入社する成長フェーズが訪れます。

30人を超えてくるとまず、縁故採用に限界が来て、エージェント経由やダイレクトリクルーティングによる採用が中心になっていきます。そうすると、価値観や今までの歴史が共有されていないメンバーが増えるので、そこに対してどうアクションを取れるのかが重要です。

▶ポイント:決して「えいや!」で採用せず、徹底的に価値観が合うかを見極める

その中でも、組織文化にフィットする人材を採用すべく、同社では10回以上の面接でビジョンを共有しているといいます。

採用で気をつけるポイントでいうと、弊社では「えいや!で採用」はするなとよく言っています。ここで、スキルだけを重視して、組織や文化にフィットしない人を採用してしまうと、入社後に絶対に何かしらのハレーション(悪い影響)が起きてしまいます。

▶ポイント:現場の声に迎合せず、経営者の声を代弁する

また、現場からあがってくる不満めいた声に対しては、決して迎合してはならないといいます。

現場に迎合するマネジメントは、一番楽なんです。メンバーに対して「大変だよな。おまえの言うことは正しい。」と迎合してしまう。でもそれを言った瞬間に、多角的な視点を持たず、他責にし続けるようなワガママな組織になっていしまいます。

そういった場合においても、ミドルマーネジャーが会社の考えを代弁できることが大切です。

マネージャーの役割は、「言っていることはわかる」と理解と共感はしつつも、「でも数年後を考えると、その考えは間違っているとも言える。会社はここを目指しているから、現状を改善する方法を探そう」と、多角的な視点を伝え、orではなくandを選択し続けることを伝え、理解させることです。

【ミドルマネジメント編】育成と顧客満足の間で発生する葛藤と向き合う

【参考記事】「この人は採らない」からはじまる面接?ベンチャー企業の採用・組織作りの極意(株式会社JAM)

ベンチャー企業の採用・組織作りを支援する水谷 健彦さんに取材をしたこちらの記事では、現場に最も近い「ファーストラインマネージャー」を強化する事が、強い組織を作るために必要であるという考え方を紹介しています。

真っ先に取り組むべきなのは、現場に一番近い管理職である「ファーストラインマネージャー」の強化です。経営層とメンバーの間に立つマネージャー層の力量によって、その組織のコンディションや人材の伸び具合は大きく変わるからです。

▶ポイント:部下の難しいチャレンジを後押しする勇気を持つ

そして、マネージャーにとって大切なことは、「部下の育成と顧客満足の間で発生する葛藤と向き合うこと」だといいます。

まだ担当するには少し難しいような案件であっても、カバーすべきところは力を貸しつつ、若手メンバーのチャレンジを後押しできるような姿勢が、マネージャーには求められます。

力量が不足しているマネージャーは、安易にいずれかの判断に傾いてしまい、人材育成と顧客満足の両方を達成することができません。葛藤と向き合っていないからです。葛藤にしっかりと向き合い、困難に思えることでも両立させることがマネージャーに求められる役割だと言えます。

「頭が切れすぎる部下」をどうマネジメントするか? という点も、マネージャーに求められるテーマです。例えば「会社の意思決定に対して納得がいかない」という声があがった際には、経営者の考えを明確に伝えられることが求められます。

「上が言っていることだからしょうがない」「とにかく頑張れ」という姿勢では、マネージャーとして完全に失格で部下からの信頼を失います。その状況を招かないためにも、経営者は組織の明確な「軸」を判断基準としてマネージャーに提供することが必要です。

【ミドルマネジメント編】あえて管理職は設けない

【参考記事】遊んでいるエンジニアこそ偉い?ソニックガーデンの、向上心を引き出す新卒育成法(株式会社ソニックガーデン)

▶ポイント:報酬は給与ではなく、自由時間

「給料が上がるよりも、仕事ができるようになって生産性が上がり、自由な時間が増えていくほうが良い」という考えに基づき、「遊んでいる人程偉い」という文化を持つ同社。

できるエンジニアほど遊んでいます(笑)。弊社では、たくさん遊んでいる人が一番偉いんです。

▶ポイント:部下をフォローする必要性をなくす

その為、「部下をフォローした結果、残業が発生する」となることを防ぐべく、管理職をあえて設けていない組織作りをしています。

管理職を作ってしまうと、後輩を助けるために、自分の仕事は残業して片付ける必要が出てきます。そうなると、「偉くなればなるほど自由な時間が増える」という仕組みが、うまく回らなくなるんです。

【フォローアップ編】悩む時間をゼロにする

【参考記事】「鬼速PDCA」実現のカギはチャットツール!? 世界一の企業を目指す組織体制とは(株式会社ZUU)

▶ポイント:短期スパンでMTGを実施し、PDCAを回す

実際の業務では、PDCAを回していくことが求められます。そして、そのスピードを上げるべく、同社では半週ごとにMTGを実施し、Pにあたる計画を立てています。

鬼速PDCAは、その名の通りPlan→Do→Check→Actionを高速で回していくことなのですが、まずPlanの部分を、チームやプロジェクト毎に実施ている半週MTG(1週間ではなく、3日でPDCAの1サイクルを回すMTG)で個々人が計画立てます。

▶ポイント:「すぐ相談、すぐ解決」出来る情報共有の場を設ける

そして、コミュニケーションツール「チャットワーク」を活用し、実行段階において悩みがあれば、すぐに相談できる環境を整えることで、業務のスピードアップを図っています。

PDCAは1人で回すよりも誰かと壁打ちしたほうが、圧倒的に早いスピードで回ります。よくメンバーにも言っているのですが、「悩む時間をゼロにする」ことが重要だと思います。「これどうしよう、あれどうしよう」と悩んでる時間があるなら、チャットワークで人にぶつけてみろと。

【情報共有編】情報共有を促すべく、個々の役割をずらす

【参考記事】情報共有する奴が偉い!「役割分担+日々発信」のエンジニア文化が組織全体を強くする(M.T.Burn株式会社)

日々、激的に変化するデジタル広告の領域で事業を展開する同社。次の一手を早く考え、新しいものを生むべく、素早い情報共有を大切にしているといいます。

「次に何を作るか」ということも先例がないので、全部自分たちで1から「発明」していかないといけないんです。そうなってくると、顧客から得られる生の情報をしっかりと拾って、短い期間の中で集約し、チーム全体の知識として議論の前提を揃えた上で、発明のための議論をすることがポイントになります。

▶ポイント:役割をずらすことで、情報共有をせざるを得ない状況を作る

特に現場から顧客の声を拾ってくる役割を担う、営業マンの情報共有は大切です。しかし、売上を上げることが最大の目的であるが故に、必要以上の情報共有がなされていませんでした。

そこで同社では、専門とする広告種別を一人ひとりに割り当て、詳しく理解してそれを共有する専門領域を作ることで、情報共有をせざるを得ない状況を作りました。

個々の営業マンの「役割をずらす」ことで、情報共有する価値が生まれていくと考えました。「その人が共有しなければ、他の人にはわからない」という状態を作って、情報共有をしなければ皆のミッションが成り立たないようにしていきました。

【情報共有編】「この人しか知らない」情報をなくす

【参考記事】縦割りの組織も変えられる!チームを越えたコラボレーションを生む情報共有ツールとは(株式会社リクルートライフスタイル)

情報共有ツールを活用していたものの、プロジェクトごとに閲覧制限がなされていたという同社。一部の人に情報が閉じてしまっている状況を解消すべく、情報をオープン化させました。

「関係者しか見られない」スペースでは、何も新しいコラボレーションが起こらないんですよね。そこで私が作った新しいスペースにおいては、全ユーザーに閲覧権限があってコメントできるように設定を変えました。

そうすることで、行き詰まっているメンバーに対して、他のメンバーがすぐにアドバイスできる環境が生まれ、業務の生産性が向上させることに成功しました。

新人が仕事で詰まって「こういう風にやったんですけど、できませんでした」のような書き込みがされた時に、「こうすれば出来るんだよ」というように誰かが解決法を教えてあげる流れが自然に生まれました。それまでのように1人で悶々と悩まなくて済むようになり、仕事の効率が上がったと思います。

▶ポイント:「質問に回答する」という行動を可視化して評価する

質問に回答するとポイントが貯まる仕組みを導入することで、メンバーの悩みに対してアドバイスをするアクションを促進しました。

誰かの質問に答えたらポイントがConfluence上で貯まり、ランキングも出るようになっています。

最後に

いかがでしたでしょうか。

各事例におけるポイントを整理すると、以下の通りになるかと思います。

「賞賛に値する行動を可視化し、適切に評価をする」

「各々に専門性を持たせることで、誰もが頼られる組織を作る」

「1人が複数のチームに所属させ、多角的なチャレンジを促進する」

「入社初期のキャッチアップ方法を体系化させる」

「組織の価値観に合致する人材を厳選して採用する」

「ミドルマネージャーは現場の声に迎合しすぎず、経営陣の考えを代弁する」

「情報共有を促進し、行き詰まったメンバーを素早くフォローする」

チームごとに持っている課題感は異なるかと思いますが、何かしらご参考にしていただけたのであれば、嬉しく思います。

SELECKでは、引き続きマネジメント領域におけるベストプラクティスについて発信させていただければと考えております。

今後とも、ご覧いただけましたら幸いです。

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