今や避けることのできない「コンテンツマーケティング」。【全18記事】成功3事例・有用10ツールまとめ

近年、日本でも取り組む企業が急増している「コンテンツマーケティング」。しかし、始めてみようにも何をすればいいかわからない。あるいは、始めてはみたものの、あまり成功していないという企業も多いはずです。

この記事では、「コンテンツマーケティングとは何か」を確認した上で、本サイトSELECKがこれまでに取材したコンテンツマーケティングの成功事例のうちの3つと、それを成功に導く上で有用なツール10個を紹介します。

目次

・そもそもコンテンツマーケティングとは?

・アメリカの事例に見る、コンテンツマーケティング成功のポイント

・SELECKで取材したコンテンツマーケティングの成功3事例

・We❤Expedia:SEO対策をしない理由はない!

・エスキュービズム:3年でコンバージョンが28倍に!?

・Kaizen Platform:マーケティングオートメーションの成功事例

・コンテンツマーケティングに有用なツールとサービス

・ソーシャルメディアの「バズ」を分析:Buzzsumo

・SEO対策支援:MIERUCA/GinzaMetrics

・サイトを改善:アクセス解析、ヒートマップ、A/Bテスト

・簡単・効率的にメールアドレスを収集:Leadin

・マーケティングオートメーション:Hubspot他

・まとめ:コンテンツマーケティングを避けることはできない

そもそもコンテンツマーケティングとは?

コンテンツマーケティングとは、「ユーザーの欲求に応える一貫したコンテンツ」を配信することを通じて、ユーザーとの関係性を作り、そこから売り上げにつなげるマーケティング手法です。

▼ 「Adobe」が運営するオウンドメディア「99U」

一番典型的には、オウンドメディアと呼ばれる自社サイトを立ち上げ、そこで自社の潜在顧客となるようなユーザー向けのコンテンツを提供、ユーザーと「対話」を続けながら、最終的にはお問い合わせなどを通じて成約につなげます

テレビCMや新聞広告などのマスマーケティングが、ユーザーがテレビ番組や新聞記事などの他のコンテンツを享受しているところに割り込み、短く断片的なメッセージを伝えるのとは、対照的な手法です。

▼ 旧来のマーケティング手法は、ユーザーの「邪魔」をしがち

情報過多の時代、こういった「割り込み」的な情報は、消費者に届きづらくなったため、コンテンツマーケティングが力を得てきました。生き残りたい企業としては、この流れに乗ることはほとんど必須と言えます

アメリカの事例に見る、コンテンツマーケティング成功のポイント

以前にSELECKでは、コンテンツマーケティングという点で日本より「5年」は進んでいるとみられる、アメリカの事例を参照しつつ、コンテンツマーケティングについて3回の連載記事をまとめました

そこで成功のポイントも簡単に明らかにしていますので、日本より進んでいるコンテンツマーケティングの本家・アメリカの事例に興味がある方は、是非読んでみてください。

▼ 世界第4位のBtoBソフトウェア企業「SAP」が運営する「Digitalist Magazine」

▼ 第1回の記事では、アメリカのコンテンツマーケティングの現状をまとめています。

【第1回】日本は5年遅れてる!? アメリカに学ぶ、BtoB企業のコンテンツマーケティング

▼ 第2回の記事では、Adobeの運営する99Uというサイトの事例を詳細に紹介しています。

【第2回】日本は5年遅れてる!? Adobeの99Uに学ぶコンテンツマーケティング事例

▼ 第3回の記事では、世界第4位のソフトウェアメーカーSAPのDigitalist Magazineの事例から、コンテンツマーケティングの成功のポイントとして、「ペルソナの設定、コンテンツづくりへの投資、専門人材への投資」を引き出しています。

【第3回】SAPに学ぶ BtoB企業のコンテンツマーケティングのポイント

SELECKで取材したコンテンツマーケティングの成功3事例

ここからは、SELECKで取材したコンテンツマーケティングの成功事例のうち、主だったものを紹介します。どれも成功のためのヒントに満ちているので、是非、一読してみてください。

「We❤Expedia」:SEO対策をしない理由はない!

最初は、旅行のオンライン予約を事業とする「エクスペディア」が運営する「We❤Expedia」の事例です。

こちらは、潜在層にアプローチするというコンテンツマーケティングの基本を実践しながら、SEO対策に注意を払っているところに特徴があります。

検索キーワードこそ読者のニーズ」という考えに基づく、そのメディア運営は多くの企業にとって参考になるはずです。

検索キーワードこそ読者のニーズ! オウンドメディアでSEO対策をすべき理由とは

エスキュービズム:3年でコンバージョンが28倍に!?

次に紹介したいのは、「小売 ✕ IT」や「オムニチャンネル」という切り口でオウンドメディアを運営している、株式会社エスキュービズム・ホールディングスの事例です。

こちらの特徴は、3年でコンバージョン数が28倍になったという、その成果の大きさにあります。

それを実現した「INBOUND(インバウンド)」という「株式会社ガイアックス」のマーケティング支援サービスが詳しく紹介されています。

3年でコンバージョン28倍!「成果を出す」インバウンドマーケティングとは?

Kaizen Platform:マーケティングオートメーションの事例

最後に紹介したいのは、Webサイト改善のためのマーケティングプラットフォームとグロースハッカーのクラウドソーシングを提供する「Kaizen Platform, Inc」の成功事例です。

こちらは自社ブログの運営事例ですが、その特徴は、マーケティングオートメーションツール「マルケト」を導入し、自社メディアから成約につなげるための完璧なシステム作りがなされていることです。

問い合わせがゼロだった状況から、半年で自社メディアを通じたインバウンド受注を主要な販売チャネルにすることに成功したという、そのノウハウがすべて公開されています

インバウンド受注「ゼロ」からの挑戦!Kaizen Platformのインバウンドマーケ(前編)

インバウンド受注「ゼロ」からの挑戦!Kaizen Platformのインバウンドマーケ(後編)

コンテンツマーケティングに有用なツール・サービス

ここからは、SELECKで取材した事例で紹介されている、コンテンツマーケティングを実施するうえで有用なツールやサービスを紹介します。

ソーシャルメディアの「バズ」を分析:Buzzsumo

コンテンツマーケティングを始めるとして、まず大切なのは、なんといっても「集客」です。ユーザーに来てもらわないことには、何も始まりません。

現在のWebで集客の起点となるのは、やはりソーシャルメディアであり、そこでの「バズ」でしょう。いま何が「バズ」っているかを知り、コンテンツ作りに役立てることができるツールが「Buzzsumo」です

SELECKでは、「Buzzsumo」の活用術を中心に、メディア運営上の様々なヒントに満ちた、「株式会社VOYAGE GROUP」のメディア運営事例を取材しています(※メディアの運営事例であり、コンテンツマーケティングの事例ではありません)。

2人で1日7本の記事を配信!ネタ探し、SEO、SNS拡散…Webメディア運営術を徹底公開

SEO対策支援:MIERUCA/GinzaMetrics

ソーシャルメディアと並ぶ、強力な集客手段が、Googleを始めとする検索エンジンです。そこで上位表示を達成すること、「SEO」は、いまだに重要な集客手段です

そこで助けになるのが、「MIERUCA」や「GinzaMetrics」といったSEO・コンテンツマーケティング支援ツールです。

非常に多機能で、SELECKの取材事例ではその一部しか紹介できていませんが、イメージをつかむことはできるので、まずは一読してみてください。

▼ こちらの記事では「MIERUCA」を活用して、ビッグワードで上位表示を達成するSEOの攻略法を公開しています。

ビッグワードでGoogle上位表示を実現する、SEO攻略法!カギは2種類の「網羅性」

▼ こちらの記事は、GinzaMetricsを使って、膨大な数の対策キーワードを管理している事例です。

効率的なSEO施策は意識改革から ポータルサイト「goo」の検索キーワード管理術

サイトを改善:アクセス解析、ヒートマップ、A/Bテスト

「集客」に成功しても、ユーザーがすぐに立ち去ってしまっていたり、重要なページが見られていなかったり、コンバージョンが起きていなかったりすれば、マーケティングとしては失敗です

これらの点を改善するには、いくつかの手段があります。

ひとつ目は、「アクセス解析」によって、マクロなユーザーの動きを数値で把握し、サイトの問題点を改善することです

▼ SELECKでは、以前、「アクセス解析」の基本と、もっとも一般的なアクセス解析ツール「Google アナリティクス」の導入・活用方法を解説しました。

自社サイトを分析しよう!無料ツール「Google アナリティクス(GA)」の導入手順と使い方

▼ GAの情報を自動でパワーポイント資料に落としこめる、「KOBIT」というサービスも紹介したことがあります。

月5千円!Google Analytics上のアクセス解析データを自動でパワポ資料にするツールとは

▼ またSELECKの取材では、GAよりもリアルタイム性の高い解析が可能な、「QLOOK」を活用している事例もありました。

Web訪問者1人ひとりの行動履歴を細かく分析!無料で使えるアクセス解析ツールQLOOK

「アクセス解析」に続く、ふたつ目は、「ヒートマップ」を使って、ページがどこまで読まれているか、どこがクリックされているかをミクロにチェックし、ページの改善につなげることです

▼ こちらは、ヒートマップの活用法について、アクセス解析のプロとして有名な小川 卓さんに寄稿いただいた記事です。

「ヒートマップ」のポテンシャルを最大化する5つの分析手法とは?!

▼ SELECKでは、アクセス解析とヒートマップがひとつになった、「User Insight」の活用事例を取り扱いました。

コンバージョン改善に効く!ヒートマップ解析で変わるWEBマーケティング

最後に、みっつ目は、「A/Bテスト」を運用することで、実際にどのようなページが一番良いのかをユーザーの行動から判断することです

▼ SELECKでは、A/Bテストを効率的に運用するためのツール、「Optimizely」の活用事例を取材したことがあります。この記事では「Clicktale」というヒートマップツールの活用法も触れられています。

仕掛けたい人が仕掛ける!1人でガンガンA/Bテストを回すのがWantedly流のサイト改善

簡単・効率的にメールアドレスを収集:Leadin

しかし、ここまででは、こちらから積極的にユーザーに働きかけることはできません

それに対して、ユーザーのメールアドレスを取得し、メルマガなどを送信すれば、さらにユーザーとの関係を深めることができるはずです。

そのために便利な無料ツールが、サイトを閲覧しているユーザーに対して、メールアドレス入力欄がポップアップで表示されるLeadinです。SELECKでは、メルマガ登録率が2ヶ月に2倍になった「Six Apartブログ」さんでの活用事例を取材しました。

Webのリード獲得率が2倍に! 訪問者の導線もわかるインバウンドマーケツール「Leadin」

マーケティングオートメーション:Hubspot他

現在のコンテンツマーケティングの手法の到達点と言えるのが、マーケティングオートメーションです

その複雑な内容については、以前にまとめた記事がありますので、そちらをご覧ください。

マーケティングオートメーション(MA)とは何か?成功事例をもとに解説

SELECKでは、上にあげたKaizenの事例の他に、例えば、マーケティングオートメーションツール「Hubspot」を用いた、「ソウルドアウト株式会社」のオウンドメディア「LISKUL」の事例を取材しました。

Web集客80倍!プッシュ型マーケを脱却した、自社メディア ✕ MAツールという戦略

まとめ:コンテンツマーケティングを避けることはできない

いかがでしたでしょうか。これほどWeb上にコンテンツが溢れている現在において、コンテンツマーケティングで成功するのはそう容易ではありません。

しかし、コンテンツマーケティングは、情報過多の時代のマーケティング手法として、ほとんど避けられない手段の一つです

上の成功事例や、紹介したツールが、そのような厳しい戦いのなかで成功するのに少しでもお役に立ちましたら幸いです。(了)

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